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小さな池 1950年・ノグンリ虐殺事件のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

朝鮮戦争下の1950年7月に起きた米軍による韓国人虐殺事件"ノグンリ事件"を描いたドラマ作品である本作は、米軍が北朝鮮軍に敗れ戦線が南下した事で疎開命令が下された、デムン・バウィゴルと呼ばれる小さな村で平穏に暮らしていた村人らを襲った悲劇を綴ったものとなっていて、韓国人難民に北朝鮮軍の兵士が紛れていないかと恐れた第25師団長ウィリアム・B・キーン少将の命令により、双窟橋付近に待機させられていた避難民が空軍機や米軍第7騎兵連隊らの機銃掃射によって悲惨な死を遂げていく様が描かれているのだが、約300人もの民間人が犠牲となったこの虐殺事件を知れただけでも観る価値は大いにありましたし、これといった物語もないまま容赦のない機銃掃射から逃げ惑う村人らの姿が映し出されるので、その衝撃はとても印象的で目に強く残りました。村人らの日常をそのまま切り取ったような生々しさもあって、映像に少々クオリティの低さを感じるものの、死体で溢れる線路上で泣きながら母親を探す幼い子供や、泣きやまない我が子を水死させる父親の姿には居たたまれない気持ちで胸がいっぱいに。とにかく観ているのが辛い作品でした。
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