このレビューはネタバレを含みます
一家三人惨殺事件の犯人である坂口
逮捕時の生中継をTVで偶然見て、彼が浮かべた微笑に一目ぼれする京子
坂口の弁護をしつつ、いつしか京子に惹かれる長谷川
話はこの3人だけで進んでいく
坂口のモデルになっているのは、池田小事件の宅間守らしいが、誰かが山地悠紀夫っぽいと言っていて、なんだか分かる気がした
坂口と京子は、手紙や差し入れ、長谷川を介しての面会などで少しずつ近づいていく
京子に愛され、また愛することで坂口に人間らしい感情が戻り、
被害者への罪の意識、後悔
自分が死刑になったあとの周囲の人間のことを考え始める
皮肉にも、京子と心を通わすあまり、京子が愛した坂口ではなくなっていく
ラストのあの接吻の意味はどう解釈すればいいのか
それにしても冒頭4分間の不気味さは見事
住宅街の階段を登る坂口
ズボンの後ろポケットに凶器らしきものが入っている
鍵がかかっていない一軒家に入り、部屋に入る
やがてランドセルをからった女の子がスキップしながら帰ってくる
恐怖に満ちた顔で出てこようとするがまた家へ引きずりこまれる
夜になり、父親が帰ってきて静かに家に入る
殺害シーンは一切ないし、声も入っていない
それなのに、この冒頭がこの上なく恐ろしかった
そして小池栄子がとにかく怪演
しかし彼女の巨乳は女優業には邪魔かも・・w