大一

ウィーアーリトルゾンビーズの大一のレビュー・感想・評価

4.0
両親を失った4人の子どもたちによる冒険と生き直しの物語。
両親の死やイジメ、孤独、コンプレックスなどひとりひとりが決して軽くない生い立ちを背負い社会の中に取り残されるが、絶望的な状況を絶望ととらえずに今までと変わらず、むしろ自由に生きようとする。ゾンビという言葉がネガティブな意味だけではなく一度死んだ世界で生き直すというポジティブな比喩として用いられるのが現代の死んだような大人達を皮肉っていて面白い。また4人がバンドを結成し初めて演奏するシーンは熱く込み上げるものがあった。ミュージックビデオをつないだようなテンポの良さと映像表現が斬新である。
少年少女の成長譚というよりは生きてていいと見た人を肯定してくれるような映画であり、肩の力を抜いて生きることをゾンビーズの彼らが教えてくれる。
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