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人間失格 太宰治と3人の女たちのgrugruのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

はっきり言って辛いレベルに監督の意図をつかめなかった作品。まず、私「人間失格」を読まずに鑑賞に挑んでしまったんです。でもかえってこれがよかったかなと、原作を読まずしてもあのかの有名な太宰治の傑作「人間失格」なのだから、素晴らしいに違いないと心踊らされて鑑賞したんです。ですが、はい。見事に期待は裏切られ映画の中で女を惑わす太宰治に全く持って魅力を感じませんでした、こんなことありえるでしょうか。軽いアダルト系の映画かと思ってしまうようなシーンもあり本当に残念。まだ、俳優人が美しく可憐なため最後まで鑑賞することができましたが、そうでなければ…言葉に表すのも悲しい。何がこんなにこの作品をダメにしているのか、私なりに深く追求しました。監督蜷川さんのもっと奥深い何かに私が気づけていないだけなのかもしれないと思い、鑑賞済みの方の感想もいくつか拝見させていただいたりもしました。ですが案の定皆さん同じような感想で、その後もいろいろ考え、いきついた結果は、この作品には太宰治自身の確固たる信念の情景があまりにも欠如していたように感じます。恋に生き作品に没頭する太宰治はさぞ美しく魅力のあるミステリアスな男性だったはずなのに、近作品ではその感情があまりに浅すぎて、顔が美しいだけの中身のない薄っぺらい太宰治が映し出されていただけでした。まあ仕方ないのかもしれませんね、そういう魅力は作り出すものというより内から出るオーラというものがありますからね、原作を読まなければいけないと思いました。
今回、太宰治の「人間失格」がダメだったんだ、ともおもいませんし、監督 蜷川 さんの作り出した世界がおかしかった、とも思いません、単に難しい御方を題にしてしまったんでしょうね。詩人にして日本の画家の竹久夢二もその一人、昔の方はそういったオーラお持ちそれを血に素敵な作品を繰り出してきたのでしょう。彼らにっとって人生とは恋でもなく愛でもなく文学やアートによる革命だったに違いないでしょう。結果沢山の革命作品も残していると思いますので本望だったに違いないです。
結果、近作品の表現の仕方は何とも掴みにくいものがありましたが、この作品から何か得たいと思ってしまった私は、このような結論に至りました。映画というものは時間と金を消費するもので、浪費にはしたくない私からすると、とても回りくどい作品でした。ですが、感想を書いたらなんだかまとまったのですっきりです。冒頭ではダメだしをしましたが、ある意味面白い作品でした(笑)
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