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欲望の街・古惑仔 I /銅鑼湾(コーズウェイベイ)の疾風のBONのレビュー・感想・評価

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伝説のトライアド映画。香港の裏社会を生き抜くチンピラを鮮やかな映像美でスタイリッシュに描き出した群像劇。

日本未発売の人気漫画『古惑仔』の映画化で、公開されると同時に若年層の支持を受けて大ヒットし、9つの続編やスピンオフ作品が製作され、俳優・女優もそれぞれの立場で大スターとなったとのこと。

原作が漫画だけあって、本編中でも実写から漫画に切り替わるなど遊び心が溢れていた。そして香港の鮮やかな色味!ウォン・カーウァイの作品を彷彿させると思いきや、『恋する惑星』(1994)を撮影したのが監督だった。

登場人物がかなり多いが、やはり主人公ナンを演じるイーキン・チェンはクールで、女好きのチャン・シンチョンが良かった。

ヴィランが最悪の極悪人なのも魅力的で、脇役の神父や終盤あたりから出てくる軟弱な警官まで見せ場があって楽しかった。任侠の世界を痛快に軽やかに描かれて観てて気持ちの良い作品だった。
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