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ジョジョ・ラビットのmanamiのネタバレレビュー・内容・結末

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

コミカルなシーンも多々ありながら、締めるところは締める、良い映画だと思った。

私は正直ヒトラーやナチスについてあまり知識がないので、それを踏まえた上でのレビュー。

10歳のJojoが自分をナチスと呼び、国に命を捧げると言い、イマジナリーフレンドのヒトラーに忠誠を誓う。この時点で凄く悲しくなった。10歳の子のイマジナリーフレンドが"国のリーダー"なのってどう考えてもおかしいよね。スカヨハ演じる母の言うように、10歳は国や政治に縛られないで、もっと楽しんだりするべきなのに。

子供が命をかけて国を守るのでは無く、大人が命をかけて子供に国を託す。戦争中のシーンでYorkiは11歳で兵になった。直接的な表現はなかったけど本人の意思とは関係なく、体に爆弾を付けてアメリカ兵を抱きしめ自爆する子も描かれてた。戦争が終わってからのシーンでCaptain KはJojoを守って死んだ。もちろん私は死んでまで何かを守るべきとは思わないけど、この映画が伝えたいメッセージってこれかなって思った。

Elsa強いな。人間として扱われなくて自分が一番苦しんでいるはずなのに、Jojoの弱さも解ろうとしてる。

地位と権力を求める人達が甘い蜜で誘い、反対すれば武器を持って抑圧するから、他の考えを持っていたとしても波風立てないよう過ごすしか無い。見つかれば即殺される。マジョリティと違えば生きる術は無い世の中、辛い。

「ドイツ人はユダヤ人なんかに洗脳されないんだ!」って空想ヒトラーの言葉、ドイツ人を洗脳してる側の言葉すぎてずーんと重くなりました。

母の死後、屋根が見つめてくる目のように表現されてたのが印象的だった。

最後、成長した(靴紐が結べるようになった)Jojoに涙。
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