Shichi

ジョジョ・ラビットのShichiのネタバレレビュー・内容・結末

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

最近観た映画の中でも上位に入るぐらい好き!
第二次世界大戦末期のドイツという暗くなりがちな題材がテーマだけど、コメディタッチで描いているので最後まで観やすい。
それでいて戦争の重さも描いていて、観終わった後に色々考えさせられました。
ちょいちょい入ってくる「これ笑うところなんか?」というブラックジョークも効いている。
監督自身が演じたヒトラーも、最初はジョジョの精神的父親のような存在で描かれていますよね。
こんなに謎の親しみを覚えるヒトラーも中々居ないと思う。めちゃくちゃ元気よく走るしジャンプするし。


キャプテンKの描き方が特に良かった。
あの人フィンケルのマント(あのピンクトライアングルが沢山付いてるマントってフィンケルのですよね?)を最後まで握って離さなかったですよね。
明確にフィンケルの死が説明された訳では無いけど、あのマントを握っていてそこに持ち主が居ないという事はそういう事だよね? と解釈しました。
愛する人が死んでもなお、主人公の少年を庇う力があるキャプテンK、本当にかっこよかった…。

エルサもしっかり気が強くて肝が据わってるし、何よりお母さん…😭
どうりでめちゃくちゃ靴を映すカットが多いわけだよ! 嫌な予感はしてたけど!
ヨーキーもめちゃくちゃ可愛いですね。戦争に負けたと知った途端、「これからナチでいると面倒な事になる」と見切り付けてて笑いました。切り替え早すぎんか???


実際の戦争や当時の状況がここまで明るいとは思っていないです。きっとジョジョとエルサにはこれから沢山の困難が待っている。
それでも、明るく描く事で「この2人にも希望はある」と信じたくなる作品でした。
Shichi

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