楓花

ジョジョ・ラビットの楓花のレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.0
子供目線で描かれた戦争映画。
所謂空想の友だちが”ヒトラー”なのが…何かもう…。
しかも母親の言動的に「戦争万歳!!」な性格の子供じゃなかったっぽいんだよね。
別人を見ているよう…って。
指示通りうさぎを殺せないところとかを見ると、優しい子なんだろうなって。
だからこそ洗脳教育って怖い。

戦争映画は…観た方が良いんだろうと思いつつも、気持ち的に非常にしんどくなるから避けていて。
子供たちまでが駆り出される戦場。

少年兵という存在は把握していたけれど、逆に女の子たちについては勉強不足だということを実感させられた。
負傷兵等の怪我の手当てとか食事等の準備だけなんてそんな甘い世界じゃないんだな。
女の子たちの使命の1つに、沢山の子どもを産むことが挙げられていた。
…戦力となる人間を産み育てる道具のようだ。
でも彼らにとって、それは誇らしいことで。
だから幼いうちから性行為を教え込まれる。
主人公が男の子だったから、そういった描写はなく、攻撃方法等を教え込まれるって感じ。
でも早々に大怪我して、”兵士”ではなく雑用係みたいなことをしていた。

母親はユダヤ人の女の子を匿っていて。
途中で吊るされて。。。
反ナチ運動がバレたから見せしめ処刑なわけだけれど、バレた時は家族もろともだと思っていたのでジョジョが生かされたのは意外だった。
…バレたきっかけが、ジョジョの言動にもあったらと思うと悲しすぎる。

最後、教官が助けてくれるために「このユダヤ人が!」って芝居をうってくれたのが切ない。
直後銃殺されたっぽいし。

母親とユダヤ人の女の子とジョジョの3人で平和を迎えてくれることを祈りながら観ていたけれど…そんな甘くはなかったよ。

そして洗脳教育まじ怖い。
楓花

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