このレビューはネタバレを含みます
観る前「どんなメッセージであれ、ナチスに言及しながらコメディタッチで振る舞うのはどうなんだろう」と、かなり懐疑的だった。
けど、これはめちゃくちゃ刺さった。「この世界の片隅に」を思い出した。
いやまだ表現のアプローチについての是非は考えがまとまってないんだけども。
クレンツェンドルフ大尉のあのシーンは辛すぎた。あれも彼の愛には違いないけど、この先は子供に託して自分はもうリタイアしたいって気持ちもあったのではないかと思ってしまう。ライフイズビューティフルを連想して泣いた。
愛は最強。それは愛を最強だって思う人がいて、実行するから最強なんじゃないかな。愛を最強にし続けなきゃいけない。
好きな人と踊れる世界がいい。
追記
観終わった後もしばらく色々考えさせられる。
名作を観たという充実感と、一抹のモヤモヤ。以下の解説が腹落ちしたので、記録のためリンクを貼らせてもらいます。
コメディでナチスを描くことの難しさ https://www.club-typhoon.com/archives/2020/01/18/jojo-usagi-film.html
恐ろしいものを笑いで無力化することの危うさもあるよなあと。矮小化しすぎると、その脅威に気づけなくなりそうで。恐ろしいものを正しく恐れなくちゃ。