TaiRa

ジョジョ・ラビットのTaiRaのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
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タイカ・ワイティティって良い人なんだろうなぁってのは分かった。

終始エモーショナルな直球ストレートを投げられる様な映画。かわいい子供と美しい台詞、感動的な場面、笑える場面、悲しい場面、そられがそのまま投げられる。描かれる事は常に正しい。捻くれた所がない。きっと「良い映画」なんでしょう。つまんないけど。そもそも戦争を描くにあたって作り手があんま悩んでなさそう。だって答えははっきりしてるもん。ナチスは悪くて、アメリカ的個人主義や民主主義の方がマトモで、差別はヒドイ事でラブ&ピースこそ素晴らしい。うん、そういうのは知ってる。ドイツ人たちが英語喋ってるのもアメリカ映画なんだから当たり前でしょ。『イングロリアス・バスターズ』から10年経ったけどね。英語喋るドイツ人と英語喋るアメリカ人の言葉が通じないみたいなのも何だかな。ハナモゲラ語でも使えば良いのに。ナチスを信仰していた子供たちの葛藤ってそんなもんかね。物心ついた頃からやってる戦争で負けるってそんなもんかな。コメディだからこそ真面目に、粋に、考えて欲しかったな。スカーレット・ヨハンソンは良かったよ。正しさを体現していて。スカヨハは『マリッジ・ストーリー』でも靴紐を結んであげてた。ひとの靴紐を結ぶ行為に集約させてる。だからジョジョも結んであげる。自分で自分の靴紐を結ぶ事は重要じゃない。自立出来るかが問題じゃない。それよりも共存。助け合い。愛情。重要なのは。最後の踊りが可愛かったね。
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