この手の演出は大好き。
オープニングで引き込まれる。ビートルズはセコいね。ドイツ語バージョンなのかな。
終始コミカルな演出で笑いの絶えない物語なんだが、徐々に戦争映画としての色がどんどん濃くなっていく。
序盤はむしろブラックジョークでまくしたて、戦争の恐ろしさで体が震え、愛の尊さが滲み出てくる。ラストは幸せな笑顔で幕が降りる。
子どもの視点で見たナチスの姿、信じていたヒトラーという理想像、自分が憧れていた戦場の前線、全て目の前で崩れていく。一緒に過ごしていた母親までもが消え去り、小さな少年ジョジョには母親が知らぬ間に匿っていたユダヤ人女性だけが残る。というよりも、そこで生まれた愛だけが残る。
知っていることと感じていることがこんなにも違う、どっちを信じればいいのか。でもお腹の中では蝶々が飛び回っている。愛だけは感じる。
信じるものは愛だ。
愛こそ全て、愛こそが最強なんだと突き刺さる。
悲しみでは靴紐は結べない、愛があるからこそ靴紐が結べたのかな。
また撮り方にしびれる。ラストなんて、セリフいらないよね感が最高。
説明口調な作品が多い中こういう作品は問答無用で面白い。
オールジャンルが詰め込まれた楽しくも悲しくも幸せになる映画。
役なのか本人なのか分からんが、タイカワイティティのボディラインがいちばん面白い。