うめ

新聞記者のうめのネタバレレビュー・内容・結末

新聞記者(2019年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

新聞記者が事件を追う映画は星の数ほどある。事件じゃないけど「クライマーズハイ」とか「64」なんかは生々しい舞台裏を見せてくれた。ちょっと違うけど個人的には「ローマの休日」も好きだ。
さて、この映画。令和の時代の熊井啓を期待した人も多かったに違いない。でもその期待は酷だったようだ。官僚の本質などはシン・ゴジラの方が良く描けてたかもしれない。途中までは楽しめたけど、核心に迫った瞬間、物語は「帝銀事件 死刑囚」から突然「インハンド」にあっけなくすり替わった。同時に主人公も新聞記者から若き官僚にスライドしちゃった。
まあ、なあ。やっぱりなあ。ですよねー。それくらい飛躍しないと今はダメなのかもしれない。
でも、熊井啓や大島渚や今井正が訴えてきた国家権力と対峙する精神は受け継いで行って欲しい。
なぜなら映画館はほぼ満席だった。
それはまさにこういう時代ゆえの期待の表れでもあるのだから。
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