このレビューはネタバレを含みます
結構攻めた内容で、観ながら大丈夫かな…と心配になるくらいでした。さらに、ギリギリまで削ぎ落としてシンプルにしたことにより、映画に込めたメッセージをより色濃く残せたように思います。
主役の松坂桃李とシム・ウンギョンが素晴らしかったです!観る前は何故韓国の女優さんなんだろう?と疑問だったんですが、あの真っ直ぐ過ぎて危なげな目は、報道に携わる人間にしか見えませんでした。ちょっと朴訥な雰囲気も記者っぽくて良かったです。
そして、最後の憔悴しきった松坂桃李の表情が凄かった。目が離せませんでした。『ごめん』という声のないセリフを受けて、シム・ウンギョンが何か叫ぼうとするラスト。“どんなに問題提起しても最後の最後で変われない”という今の日本の現状を突きつけられ、その絶望をひしと感じました。