サザンガク

新聞記者のサザンガクのネタバレレビュー・内容・結末

新聞記者(2019年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

「この国の民主主義は形だけでいいんだよ」
「真実を決めるのは国民だ」

CM放送など妨害も多い中、この映画がヒットしてくれることは少なくとも日本人はまだ政治に無関心になり切っていないのだなと安心できる。

トークショーの中で、河村プロデューサーは「民主主義を取るか、独裁を取るかの選択を今迫られている」と言っていた。
今までに日本の中で起きていた問題を絡めて、報道とは、官邸とは、国家とは何か?
国民が政治と向き合うためにはどんなリテラシーや知識が必要なのか?

「自分を信じて、一番疑え」とは作品内の言葉だが、新聞も100%信用できるメディアかどうかは怪しくて、だからこそ何かを盲目的に信じるのではなく、自分で自分を信じられる確証を探し、それすらも真実かどうか疑う目を持つことが今求められているのだと突きつけられた。

物語はフィクションで、内調が諸悪の根源のように描かれているようにも見えるが、そもそもその内調を動かす代表を選んでいるのは見ている我々有権者であることは一番忘れてはいけないことである