内閣直轄の情報機関は、国にとって都合の悪い事実を隠蔽し、あるいは都合の良い事実を作り出すために、様々なメディアを駆使して情報を操作していた。
そこに「真実を報道する」という並々ならぬ気概をもつ記者吉岡と、情報機関で日々フェイクニュースを拡散させながらも、組織のやり方に疑念を抱く杉原が、自分のキャリアをかけて国の陰謀の暴露を画策する。
これって現実にあったあの事件のことじゃん!
そう思わせるような事件が沢山散りばめられていて、フィクションながらとてもリアルだった。
自分の信念と家族の生活が天秤にかけられた時、人はどこまで強く在ることができるか。
杉原は立派な人間である一方、等身大の人間でもあった。