このレビューはネタバレを含みます
対ドイツ用に原爆を開発していたのに、ドイツが降伏した後も流れで開発を続け、終戦という名目のもと日本に原爆を投下したように見えた。
大気中の連鎖爆発が起こる可能性を捨てきれないのに、後に引けず原爆実験をしてしまうあたりはマッドサイエンティスト感を感じる。
戦時中は日本も冷静な判断ができていなかったんだと思うが、原爆開発、投下をしたアメリカも性急な判断をしてしまったのだろう。
終戦後のオッペンハイマー聴取は、蛇足感があってつまらなかった。原爆投下までで良かったと思う。
概して、人類の愚かさと臆病さ、攻撃性を感じた。オッペンハイマーは世界を破壊したと言ったが、その通りで人類滅亡への道はすでに開かれていると思う。
殺られる前に殺る。
この論理は、人命の尊さや環境保護なんかよりも実際上は優先される、人類の本能なんだろう。