Monsieurおむすび

轢き逃げ -最高の最悪な日-のMonsieurおむすびのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

試写会にて。
ある日、突然起きた轢き逃げ事件が加害者と被害者、そして両方の家族の人生を一変させてしまう。

意図せず他者の命を奪ってしまった者。
何の前触れも無く娘の命を奪われてしまった者。理解の及ばない理不尽な現実を前に揺らぐ其々の感情に注視する。


生きることは「選ぶ事」もしくは「捨てる事」の連続。
人生の中で無数に存在する決断の場面で、自分の選択を、想いをどれだけ強く信じていれているのか?
そして、それが間違いだったとわかった時、自分はどういう人間でいれるのか。と深く考えてしまった。

視点の変わる物語の構成は、観る者がどの立場にもなり得る事を巧みに意識させ、引き込むのに効果があったと思う反面、舞台劇のような、やや大仰に感じる演出に引いてみてしまう場面もあり残念。
そんな中でも作品をグッと締めてくれるベテラン陣の演技は素晴らしかった。

余談だが、水谷豊さんの走り方は昔みた「刑事貴族」の頃から全く変わっておらず、なぜかほっこりしてしまった。
Monsieurおむすび

Monsieurおむすび