ちゅんせ

ギレルモ・デル・トロのピノッキオのちゅんせのレビュー・感想・評価

3.9
開始30分で確信した。これは傑作だ。
戦禍の闇と影、忍び寄る死を匂わせながらも、監督の作風でもある異形への愛に溢れていて随所で胸が熱くなり心温まる。ディズニー観てるか?既存の物語やキャラに主張や作家性を投影させて新たに息を吹き込むとはこういうことだ。
柔和なイメージのゼペット爺が戦争への怒りを原動力に呪うかのように亡き息子を想いながらピノキオを彫りあげる場面で本作のヤバさを確信した。歪なデザインのキャラたちに愛着が湧いてくるのがデルトロ監督作品の真骨頂。台詞や表情に何度泣かされそうになったか...。ラストは涙を抑えきれなかった。
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