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PMC ザ・バンカーのmatchypotterのレビュー・感想・評価

PMC ザ・バンカー(2018年製作の映画)
3.7
ハジョンウ。
優しい役も、強かな役も、屈強な役もハマる韓国俳優。久しぶり。
今回は屈強メインで優しさと強かさもある傭兵。

韓国映画にしてはなかなか珍しい設定な印象。
アメリカ大統領直下でCIAから命を受ける傭兵部隊。
大統領は次の再選しか頭になく、そのためにとある軍事作戦を裏で成功させようとする。

それは、北朝鮮の非核化。
そんな国のトップが非公式に指揮を執る形の他国の事情に首を突っ込むような作戦、正規の軍など派遣できるわけもなく、派遣されたのはハジョンウなど“ワケあり”の傭兵チーム。

目的を果たせれば良し、ダメなら切り捨てられる。
そんな都合の良い集団として相手の懐、地下要塞のようなところに放り込まれる。

しかし、行ってみれば色んな陰謀が錯綜しており、当初の計画にはないことが起きまくる。

北朝鮮のトップは亡命を望み、指示が飛んでくるCIAの情報も不確かで、メディアが報じる内容も何を信じて良いかもわからず、中国も絡んできて、チームもなかなかに一枚岩でもない。

北朝鮮のトップ“キング”を拿捕するも、そんな混沌とした中で扱いに困りながら、陰謀の魔の手に追われながら、自分たちの生きる道を探す。

“キング”が死んだり、自分達が役に立たねばすぐさま消されるリスクを背負いながら、生き抜くサバイバル。

メンバーにカメラが付いているので遠隔で他の地点の映像が入ってくる。
手元でもトラブルに遭いながら、他の地点へも指示を出したり、こちらのトラブルを他の地点から指示を受けたり。

めちゃくちゃ忙しいマルチタスクのハジョンウ。

しかし、時には作戦の遂行と生き抜くためには残酷なチョイスもせねばならず、何ともタフな環境を目の当たりにしながら。ボロボロになりながら。

見捨てられても、次々に起きる難題に立ち向かう“ワケあり”傭兵チームのリーダー、ハジョンウ。
彼の過去、そして、今回の作戦におけるリーダーシップや判断の数々がジリジリ。

途中から絆が芽生える北の“キング”の主治医。彼がなかなか良い。
この遠隔のカメラ操作が秀逸で画面越しに緊張感、臨場感が伝わってくる。

無事に“キング”を守り、脱出できるか。

基本的に地下要塞のような閉鎖的なところだが、外との交信や、爆撃、援軍、TV報道など、外からのアクションや様子も入ってくるので、そこまで狭さは感じない。

しかも、最後の輸送機からの空中、これはスゴい。色んな意味で回収してる。
ハジョンウ傭兵の生存能力も凄すぎる。

国際色を出して、その中で韓国人が少しアウェイの空気の中で色濃いサスペンスの中で奮闘する映画、あまりないタイプの韓国映画な気がする。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
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別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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