えるうっど

天気の子のえるうっどのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
4.2
大都会の片隅で怪しげな仕事をしながら細々と、でもしたたかに生きてる連中、みたいな設定が大好物なので、本作はストライクど真ん中だった。「君の名は」よりはるかに楽しめた。

K&Aプランニングの雰囲気も、陽菜がやけに手際良く作るジャンク飯も、ラブホの設備に大はしゃぎする三人の幼さも、とても良かった。

子供と言ってもいい年頃の少年が、人々を守るために痛い思いをして、命をかけて戦うアニメがもてはやされているが。
子供には、「世界なんか知ったことか。俺にはあの子の方が大切だ」と叫ぶ権利があると思う。

だから本作が、昔に戻っただけ、とか、世界はもともと狂ってる、とか、帆高の行動について言い訳がましいセリフを連ねていたけど。
そんなものは要らなかったと思う。
子供に過大な犠牲を押し付けないと守れないような世界なら滅びちまえ、というラストでもよかったんじゃないかな。
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