炒飯

天気の子の炒飯のレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
4.0
バランスのとれたエンタメ作品であった「君の名は。」とは打って変わり、監督のボーイミーツガールへの熱情がこれでもかとぶち撒けられた怪作。
たとえ天秤にかけられたのが世界であろうと、少年は少女のためだけに走り叫ばなければいけないんだ!という、敬虔な信仰に基づいた内容となっており、実に潔い。
主人公たちの子供ならではの狭く低い視点による世界観が意識的に描かれていて、その青臭い必死さと愚かしさが胸にくる。

ヒロインのキャラ立ちがやや弱く魅力に欠ける面もあるが、映像美と前述の熱情とRADWIMPSの挿入歌のパワーで押し切られた。
特に挿入歌の使い方については前作を上回っていると個人的に思う。クライマックスの「愛にできることはまだあるかい」「グランドエスケープ」もエンディングの「大丈夫」も抜群に良かった。
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