あべくん

天気の子のあべくんのネタバレレビュー・内容・結末

天気の子(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

あまりいい感想ではないとおもうのでご注意ください。



前作それほど感動したわけではなかったのだけど、気になっていたのでネタバレされる前に…と公開初日に鑑賞。もちろん斜に構えてみにいったのではなく、楽しみにしていました。

ファンタジーの説得力にかけて気持ちが入りこめない。登場人物のだれにも共感できない。というのが率直な感想です。
リアルとファンタジーがうまく融合できてないのか、ファンタジーというには無粋なリアル(風俗斡旋、拳銃、暴力、警察官に追われるなど)がやけに目立つ。それなのに、主人公たちはリアルを生きてないようにふわふわしていて危機感が薄いというか、自分たちだけの世界で生きているような“会話ができない(話が通じない)”かんじがしました。世界より大切な人を選ぶのはわかる。大切な人がいてこその世界なのだし。でも、問題はそこではないというか…。
見せ場で「ここで感動しろ」と強要するような音楽がかかるのも個人的にとても苦手です。

もちろん、好きなところもあります。
主人公が事務所で仕事や生活に慣れていくあたりは何かがはじまる予感がしてとてもわくわくしました。
あと先輩のくだりがとてもすきです。
声もみんなすごくしっくりきていてよかった。小栗旬は小栗旬と事前に知らされてなかったら俳優と気づかなかったとおもう。

映像はもちろんうつくしいです。光の水たまりも晴れ間が広がる様もとてもきれい。でも、東京の魅力は微塵も伝わってこない。その反面、3年後の東京は魅力的だなとおもいました(観光地的に)。
ラストはあんなに無茶をしたのに空白の3年間に何があったのか、天気以外はいい方に転がっていて(特に須賀さん)ほっとしたけど予定調和にもやもや。

新海監督の作品はきっと自分には合わないのだなと今回ようやく気づきました。