このレビューはネタバレを含みます
第一にこの作品は、映画館で観賞するからこそ、魅力が最大限に引き出される類のものだと思う。空模様や風景の移り変わり、現実感を見せつつ入り込みやすい描写には、序盤からグッと惹き込まれた。そこに加え音楽挿入のタイミングも中々◎。
設定には惹かれるものがあるし、映画の作り込み方は好きな方に入る。だけど、よくいえば綺麗にまとまりをつけられていて、悪くいえば曖昧で、それらにどこか違和感を覚えるような物語の進み方が合わなかった。
それと…「愛にできることはまだあるかい」と歌われるように、必死に抗って生きる彼らが青々しくまっすぐで、でも脆くて、なんだか眩しすぎた。
コンセプトは好きであるしそれを散らばすのは賛成だけど、もう少し掘り下げてくれたらより感情移入できたかなぁという感じではある……惜しい作品…。円盤になったらもう一度見返してみようと思います。