紅孔雀

決算!忠臣蔵の紅孔雀のレビュー・感想・評価

決算!忠臣蔵(2019年製作の映画)
3.5
討ち入り予算(当初はお家再興総予算)が9481万。これが武士の商法でどんどん無くなり、討ち入りが仮に浅野内匠頭の命日の3月まで伸びていたら、破産状態だったという討ち入り秘話(悲話?)です。
大石内蔵助の年収が6900万だったり、赤穂〜江戸間の旅費が36万だったり、江戸経済トリビアが楽しめます。もっともこれは、当時の資料を渉猟した原作者・山本博文先生のお手柄かも。
映画としては、蔵之介役の堤真一の関西弁が秀逸。お金が減っていく度に「なんでやねん!」と嘆くのが笑えました。また瑤泉院役の石原さとみが、威厳はあるがどこか可愛い奥方役を絶妙に演じていて、好感度アップであります。
ただこれだけ(金銭的にも!)苦労した討ち入り本番を、最後に充分に見せてくれなかったのがちと不満。艱難辛苦の末最後に吉良の首を取る忠臣蔵一番のカタルシスが味わえなかったのが心残りでした。それこそ、予算がなくなったんでしょうかねェ?(笑)
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