サム・ライミがMCUに参加。
本格的にマルチバース展開に。
と、期待は高かったのですがイマイチでした。
サム・ライミで80年代ホラーっぽさ全開!や、あのキャラ達の参戦!などの楽しさもあるのですが作品自体の面白さかと言われると微妙な感じです。
ネタバレ項目が多すぎるので以下ネタバレです。
今作の主敵がスカーレットウィッチなのは割とすぐに明かされます。
ワンダの葛藤と絶望を深く感じるために「ワンダヴィジョン」の事前鑑賞をお勧めします。
至高の魔術師やドクター・ストレンジもまとめてボコるスカーレットウィッチの強さが物凄いです。
原作コミック準拠の強さを観られます。
ストーリーはとっ散らかっています。
新ヒーローのアメリカ・チャベスの魅力や存在意義を描き切れておらず、マクガフィン的なアイテム感があります。
演じているソーチー・ゴメスは魅力的だっただけに残念です。
アメリカ・チャベス、ヴィシャンティの書、ダークホールドと追うべき物が多すぎてストーリー的に何をどうすればゴールなのかぶれてしまったように感じます。
さらにマルチバース世界に魔術が組み合わさり、後出し展開なんでもアリに思えてしまいピンチも逆転策もどうとでもなるやんけと思てしまいました。
アメコミといえばマルチバースですし、それを使って「スパイダーマン ノーウェイホーム」は奇跡のような素晴らしいシーンを生み出すことに成功しました。
ただマルチバースをMCUに導入したのは大きな失敗だったのではと思い始めています。
あれだけ盛り上がった「エンドゲーム」ですらマルチバース的にはどうでもいい些事として相対化されてしまいましたし、これから先どんな展開があってもなんでもアリで解決してしまうのではと危惧します。
まぁ、それがアメコミっぽいと言えばアメコミっぽいのですが。
おそらく観客の多くが盛り上がり驚いたのは“イルミナティ”の一員として「ホワット・イフ?」でも登場したキャプテン・カーターやブラックボルト、ランボー版キャプテンマーベルと共に、ミスターファンタスティックとプロフェッサーXが登場した瞬間では無いかと思います。
僕もメチャアガったのですが……
結局スカーレットウィッチのカマセ犬として終わってしまい、なんだかなぁ〜という感じです。
血まみれワンダの執拗な追跡やゾンビストレンジなど80年代ホラー映画っぽい展開は面白かったです。
サム・ライミがこれをやってくれたという楽しさはあるのですがコレは作品の面白さなのか微妙なところです。
エンディングも80年代ホラー感がありましたね。
何より残念なのは「インフィニティウォー」「ワンダヴィジョン」で描かれたワンダの悲劇と絶望の帰結がコレというのはあまりにも酷すぎません?
全然爽快感もありませんし。
エンドロール後のオマケ映像は2個あります。
ストレンジの恋人であり後継者でもあるクレアとしてセロン姉さんがとうとうMCU参戦です。
2個目のおまけ映像は別に観なくても影響はないのですが、彼に対してやった事はちょっと酷すぎない?ストレンジ。