タイトル通りヒーロー映画として狂ってましたね〜。
Dr.ストレンジとスカーレット・ウィッチの組み合わせとサム・ライミ監督らしいオカルトホラーみたいなものが意外とうまく融合していて楽しかったです。
たしかこれってヒーロー映画だよね？笑、というシーンが盛り沢山なのにちゃんとMCU作品として見れてしまうそもそもの土台の強さに感心しました。
このチャレンジングな振り切りはいかにもフェーズ4らしい作品でした。
フェーズ4といえば、『ムーンナイト』を観終えたばかりだったので、物語が最終的に“自分”が“自分”を癒すという方向に着地していくのが今作にも共通していました。
それどころか、思い返せば『ロキ』も『スパイダーマンNWH』も同じで、全く違うタイプの作品なのに不思議と同じところへ向かうのが面白いですね。
MCUが今のフェーズ4で語りたい物語りがそういった方向なのは間違いないですし、それを求められているのかもしれませんが。
Dr.ストレンジとスカーレット・ウィッチがホラー仕立てというただでさえぶっ飛んだ組み合わせなのに、アメリカチャベスという重要新キャラとマルチバースやら禁断の書やらで行ったり来たりと、とにかく情報過多でした。
なので、いまいちストーリーに集中できないところがありましたが、それよりもスカーレット・ウィッチというかワンダですよね、その扱いというか立ち位置がMCUとしてこれで良かったのかどうか複雑に感じました。
『ワンダヴィジョン』の延長線上にあるのは分かりますが、怖いということに関して何かの一線を超えた気はします。
今作のあれはほとんど貞子でしたからね。
単なる。
『ワンダ・ヴィジョン』やこれまでのMCU作品でそれなりにちゃんと丁寧に描き込まれていたキャラに対して普通ならあんな一発芸的な使い方はしないからこそ、そこが今作の狂ってる魅力とも言えますが。
とにかく観てる時はネタが次々と投入されてくるので楽しかったのですが、ワンダを今作限りの面白さとして簡単に消費しちゃった感というか、これで良かったのかな…という気持ちが後から湧いてきて困っています。笑
