このレビューはネタバレを含みます
気になる部分もあとからフツフツと出てきたけど、十二分に楽しめた。
ワンダビジョンは一応事前に観たけど、本作である程度事情は説明があったし、ワンダの行動理由も単純明快なので、必須というほどでもなかったかもしれない。
単体で楽しかったのが嬉しかったかもしれない。マーベルから始まって最近ではスターウォーズですらそうだけど、昔のもの含めて網羅しないと文脈がわからない面白がれないみたいなものがちょいちょいあったので(ボバ・フェットの終盤とか、ノーウェイホームとか)。
諸々小難しい単語が出てくるけど、「ヤバい本に取り憑かれたヤツから色んな方法で逃げる」っていう話は一貫してるので、ザックリとした理解で最後まで楽しめるように思えた。マルチバース云々は賞味よくわからないけど。
○ワンダ/スカーレットウィッチのヴィラン化
・銅鑼から這い出てくるところの貞子伽椰子感
・自己満足的な執着(ビジョンへの執着は消えた?ワンダビジョンからの連続で観るとここは不自然な部分。執着の対象がコロコロ変わるという点では、悪役らしい身勝手なメンタルとも取れる)
・ほぼ最強。前作のドルマムゥ同様、パワーで押しきれないからこそロジックが重要。ドルマムゥの場合はロジックが陳腐でイマイチ納得いかない内容だったように感じたが、今回は説得力のある着地をしたように思える。
○工夫した虐殺、ホラー演出
・目玉ぶっこ抜き
・焼け死んで(?)炭に
・スーツの中で脳みそグチャグチャ(ブラックボルト)
・ゴム人間がスパゲッティみたいに(ミスターファンタスティック)
・鏡面から目ン玉
・パワーで勝てないので、基本逃げの連続。チェイスの緊張感と、驚かしの絶妙なタイミング、とても良い。怖い!というよりは楽しい!に近い。
・呪いに触れたものには幸せは訪れない…的なラストの第三の目開眼展開。ダークホールドを使用したからとか、続編でなにがしかの展開があるからとか、そういうの一旦抜きにして、ホラー映画のお約束的な幕引きが最高。ポストクレジットとか別にいらなかったまである。
○ゾンビストレンジのダークヒーロー感
・墓から手が垂直に這い出てくる(序盤からの伏線回収が秀逸)
・背中に悪霊を携えて飛んでくる
・ワハハハとか笑ってる
・スカーレットウィッチが取り憑いて襲ってくるが、ストレンジは自分の死体に取り憑いて戦うという、裏返しがとても気持ち良い。