このレビューはネタバレを含みます
三池崇史監督だったんだ…!
子供の頃たぶん映画館に観に行った記憶があるけど、久々に視聴。
夏の子供向け映画!みたいな感じ当時宣伝してた気がするけど、そうとは思えないほど絶妙にグロくて艶かしい…。湿度がすごい。
前半のホラー部分はしっかりしており、視界の狭め方が秀逸。神木くんの「ウワー!」みたいな元気なリアクションが無かったら普通に怖い。
妖怪がキモい。あ…明らかに被り物…みたいなものもあるが、ぬるぬるテラテラしてる嫌悪感強めのキモさが随所にあり、嫌なリアルさが目立つ。変な汁が出てる。
サービスカット的な露骨なとこも目立つ。執拗に濡れた太ももを触らす。今やったら怒られそうな気もするけど、そういう妖怪だからって言われたらそうだなって納得してしまうかも。
機械と妖怪を合体させる炉、グロすぎる。皮膚が溶けていく過程と、機械が体内から生えて変形していく最後。水でぼやかしてるけどハッキリグロい。合体後はベイのトランスフォーマーみたいな見た目になるが、動きがストップモーションアニメのようなフレームレートの違うものとなっている。それが異物感を増し、気味の悪さを引き立てているように思える。
CGが多用される後半は怖さが微塵もない。しかしこの時代のCG今となっては独特と言うか、リアルではなくケレン優先を感じる。味があると言うか。爆発を中心に大量の妖怪が吹き飛んでいくところ勢いあって結構好き。漫画的な表現と言った方が近いのか。
シナリオ部分は、中盤まで一定順調なように見え、後半は結構はちゃめちゃ。祭りだ祭りだと大挙して押し寄せる妖怪たちや、小豆でどうのこうのはホントにたまたま過ぎる。勢い重視と言うにはあまりに脈絡がアレかもしれない。
「真っ白な嘘をついた」への導線は薄いように感じた。も少し神木くんの前提の性格と成長部分へのアプローチとなるできごとが必要だったかも。
水木しげるや京極夏彦など、ぬるっと出てきて嬉しさもあり。「戦争なんて腹が減るだけ」急な説教でアレだけど、まぁお前が言うなら…的な納得感はある。
妖怪の大戦争観に来てる客に対して最後言うことかとは思うが。