ロボットマン

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスのロボットマンのレビュー・感想・評価

3.8
サム・ライミの復活によって(しかもトビー・マグワイア版スパイダーマン的なものではなく本業とも言えるホラー映画的な)、これまでのMCUでは考えられないほどホラー&ヴァイオレンス描写に溢れた作風。
ワンダの暴走とそれに相対する某ヒーローたちの戦いやポストクレジットシーンも相まって、ザ・ボーイズを観ているような感覚に陥った。
ドクター・ストレンジ一作目の魔法の万能感は無くなり、事態が悪くなり過ぎて散らかっていく現状に対して精一杯の悪あがき魔法を繰り返し泥沼に嵌っていく。

現在最も人気も勢いもあるMCUを正史としていく上で「無かったこと」にされてきた過去のマーベル作品たちが打って変わって「有ったこと」として再び存在を許されるきっかけになるマルチバースは
ファンとしては過去の名作たちが歴史から抹消されず更には新作でまた同じ姿を見られるのが嬉しい限りではあるけれど
同時に、あまりにも「何でもあり」すぎて今後の展開に不安を感じる。