メモヨー

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスのメモヨーのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

スラッシャーホラー的なストーリーから一転し
パワハラおじドクストが優しい師匠になって
ワンダがユリシーズの「モリー」的に人生を受け入れ大団円で終わる
サム・ライミ渾身の大傑作!!
と言いたいのだが、どうしてもストーリーに不満を感じてしまう部分もある
どんな行動にも代償はつきものだし、犠牲は免れない
なら何故ドクストの大義のための犠牲は許され、ワンダの愛ゆえの犠牲は許されないのか。そんな深淵なテーマは提示されるが導かれる答えはリルケ的な「あえて肯定せよ」だ。
確かに現状を変えられないのは事実だけども、これからも「大義」のための犠牲は物語上起こり得るのだからそれに対してしっかりと答えを出してほしかった。
ここらへんは3に期待だな
でもまあだからといって作品の評価が著しく下がるわけでもないんだな。
CGが凄いのは言うまでも無いだろう……
世界一つをCG作ってしまう現代の技術に唖然とするぜ
中盤までのワンダを主役としたスラッシャーホラー的なシークエンスはサム・ライミ味(縦画面にしたり、音符対決だったり、ワンダがグロテスクに殺しまくるシーンも良かった)も溢れてて楽しめたし、世界の美術も遊び心があって飽きないんだな。
その最中に挟まれるワンダの母性愛の描写には涙を禁じ得ないだろしね。

疑問点では、ワンダがアメリカなんか狙わずにドリームウォークすれば全て解決するんじゃないかと思われることだね

ペンキの世界が興味深かったから続編で見たい
メモヨー

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