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黒い司法 0%からの奇跡のIdeonのレビュー・感想・評価

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)
4.0
ハーバード大学を卒業した新進気鋭の弁護士ブライアンは、社会的弱者である冤罪被害者を助けたいと、最も黒人差別が激しい南部のアラバマ州に赴いた。そこでは冤罪被害者の九割が救済されない間違った裁判がまかり通っていた。多くの死刑囚と接見したブライアンは、何一つ証拠のないまま、たった一つの目撃証言だけで死刑囚にされてしまったウォルターに出会う。再審に向けて動き出したブライアンだったが、彼の前にさまざまな障害が立ちはだかる…というお話。
アラバマ州と言えば、アカデミー作品のアラバマ物語で、人種差別に立ち向かう弁護士が描かれた公民権運動の先駆けと思われる場所だが、80年代が描かれたこの実録映画を見ると、アラバマ物語の時代から全く状況が改善されていないことがわかる。黒人社会が貧困や犯罪のため忌避されるのは仕方がない面があるが、有色人種への白人たちの根強い偏見は更に悪質だ。
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