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黒い司法 0%からの奇跡のMYのネタバレレビュー・内容・結末

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

わりと、いかにもありそうな負けから勝ちに立ち上がるストーリーかと、予想しながら見たが、あまりにも現実が描かれている。

世界中の差別はどこにでもあり、無銭で裁判を起こす、ましてや、勝ち目は0%。そんなことはありえないし、逆に何かあるのではないかと目論んでしまうほど、現実的な話ではない。

だがしかし、主人公はその常識を覆している。

正直なところ、なぜ、彼がそこまでこだわるのか、この裁判に。彼らに。それは理解できないけれど、そこを考える暇がないくらいに、彼は本当にこのために生まれてきたのではないかと、釘付けにされる。実話をもとなのだから、実際はとてつもなく、死にたくなるほどの思いを経験していると思う。映画だからこそ多少の演出で、今回の場合は、もっともっと激しい現実との向き合う場面があってもよかったのではないかとも感じた。

ただ、日本語タイトルはあまりにも愚直すぎる。英語タイトルを見てからもう一度見直して欲しい映画。最後の裁判官が女性であるのも、興味深かった。
裁判制度の脆さだけでなく、白人黒人アジア人という、差別、隔たりは一生あるもので、これらと付き合っていくこと、個性であることこそ、大切だと気付かされた映画であった。
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