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犬鳴村のえるのレビュー・感想・評価

犬鳴村(2020年製作の映画)
2.8
な〜んか、想像しとったんと違う…という感想…

僕が知ってる犬鳴村は、「この先日本国憲法通用せず」という看板の先に独自の閉鎖的な営みをしている狂った村がある、という話なのだが…どうしてこうなった…?

化物(元村人)もなんかNHK教育に出てくるような感じで、怖そうなエフェクトかけてるから怖そうに見えるけど、ちょっと冷静になれば撮影風景がふと思い浮かんでシュールさに思わず笑っちゃうような場面が多々あった。カメラ前連続素通りパレードとか、しっかり乗車定員を守って車に乗り込む化物とか、主人公の実家が数時間で突如刃牙の実家に早変わり、「黒歴史」という落書きからガンダムオタクorネットミームに侵されてる犯人確定、ラストのトンネル出口でクランクアップ祝いと言わんばかりのキャスト大集合等…。

それ以外の部分はというと、ストーリーが難解すぎた。たぶん背景を説明するのに後5時間ぐらい必要。犬鳴村というタイトルなのに犬鳴村とは何だったのかについて1%ぐらいしかわからない。化物がレペゼン犬鳴村だったってだけ。

怖かったかどうかで言えば…気味が悪かった。さすが清水監督だけあって、ノリと勢いだけで脅かしてくるというよりはちゃんと陰湿で気持ち悪い画を創るのが巧い。なのでパニック映画みたいに化物が襲ってきてワーキャーでは全くない。むしろ見てはいけないものを見てしまい声も出ず、思わず目を背けてしまうような気持ち悪さ。

最終盤に時間を利用したトリックがあるんだけど、そこも結局なんでの部分が説明されてないので、面白そう!って一瞬なるんだけどじわじわとなんで?が首をもたげてくる。

超余談だけど、城戸真司と園崎家のお父さんと夏みかんのおじいちゃんが出てきてプチライダー大戦になってるとこが一番テンション上がった。

総評すると、ホラーとしては70点ぐらいだけど、そうじゃない部分が足を引っ張ってる。小学生の時にこれ観てしまったら一生トラウマになりそう。
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