TaiRa

犬鳴村のTaiRaのレビュー・感想・評価

犬鳴村(2020年製作の映画)
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前半はそれなりに楽しめたし三吉彩花は美しかったので充分です。というか主演女優が綺麗に撮れてたらそれだけで良作だよ。

冒頭のPOV場面からしっかり基礎固めて来てる感じが好感。「人のようなもの」が近付いて来る怖さ、という原初的なホラー描写も正攻法でやってる。三吉彩花は登場してから最後までずっとカッコいい。顔が。祟りか呪いによって壊れる人間の感じも程よいし、何といっても電話の声が二重に聴こえてくる落下場面が良い。あそこは繰り返さずに一回で良かったけど。ここを含めギョッとする様なショック演出や手堅いホラー演出が二幕目くらいまで続くので割と楽しめる。普通の幽霊と村民の怨霊の違いとかバリエーションもあるし。ゾンビみたいな怨霊たちは若干ダサいが、でもギリギリセーフかな。やっぱ電話口から何度も繰り返される声とかがシンプルで良い。運転中に前の方で何かが落ちてるのに気付くワンカットも好き。三吉彩花の「え?」が特に。ただし三幕目以降はテンポも崩れちゃうし、恐怖描写も上手くいってなくて微妙。心霊と化物とタイムトラベルを同時に扱ってほんのり良い話に落ち着けるのはやっぱ贅肉多い。あと犬人間を出すなら顔面変形くらいやってくれないと。リック・ベイカー関連でやるなら『スリラー』じゃなくて『狼男アメリカン』やってよ。あと回想の入れ方がダサかったな。
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