ワンコ

AI崩壊のワンコのレビュー・感想・評価

AI崩壊(2020年製作の映画)
2.9
【人間崩壊】
AIというより、人間の崩壊のストーリーだ。

途中の監視カメラを避けながら逃亡する様は、どちらかというとアクションで少しドキドキするが、序盤の桐生と望の場面で、どんなガンでAIのどんな治療で治る可能性があるのかとか、桐生が研究所を去る動機づけとか説明が足りないし、エンディングに向けて、nozomi にプログラムを読み込ませる場面も間延びしてて、ちょっとイラッとする。
それに、犯人もバレバレだし(笑)。

因みに、年始に世界的な、あるアメリカの投資会社の会長が、もしかしたら、今年はAIが割とハリボテかもしれないと皆が考え始める年になるかもしれないと言っていた。

既に工場はオートメーション化されているし、サービス業にAIが入り込む余地は実は多くはないと世の中は理解しつつあるということらしい。
自動運転だって、実証実験の事故で、だいぶ先送りされそうだし、産官が日本のAIは遅れていると大騒ぎするのには、別の意図があるようにも思える。

それに、財政破綻が懸念されるのであれば、ぼくがAIだったら、予算の無駄遣いを監視する。

東大のロバートゲラーさんが、地震予知は不可能で、そんな事、皆知ってるのに、研究費をつけて欲しくて、騒いでるだけと言っていた。
東海地震、東南海地震と、予知が可能と言っていたのに、東日本の巨大地震は眼中になく、想定外とし、今は南海地震を煽る。
そして、儲かったり、懐が暖かくなるのは、マリコンと呼ばれる海洋土木関係の企業と、いわゆる昔の建設族議員たち。
日本の至る所に業界は違えど似たような構図があるのだ。

一億数千万人の健康データを集めて、病気を予想するより、こっちの方が制御が簡単だし、AIじゃなく民意でできる。

それに、医療コストが云々というが、反対側にいる企業や事業者にとっては利益のはずだ。
経済とはそういうものだ。
だから、バランスが大切で、国の無駄遣いを管理する方が今は大切なのだ。

そんな、こんなで、娯楽映画とは分かっていても、良く理解できていない人達を煽るのはやめた方が良いと思う。

量子コンピュータの方が投資しがいがあるし、山中さん達の研究や、代替エネルギーを考える方が、日本にも地球にも良いように思うのだ。

AIより人間が崩壊しかかっている。
こう思わせてくれたところを評価して、ちょっとポイントを底上げしました。
ワンコ

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