◆あらすじ◆
ブエノスアイレスの住宅で妻が宙に浮いたまま壁に叩きつけられて亡くなる事件が発生し、夫が容疑者として逮捕される。また、自動車に轢かれて亡くなった少年が突如帰宅する事件も近隣で発生する。刑事のフネスと検視官のハノは超常現象の研究者を連れ立って超常現象の起きた家を調査し始めるが...。
◆感想◆
得体のしれない何かが住人を恐怖に陥れる、というストーリーとしては王道ながらその得体のしれない何かの恐怖の描き方が上手く、次々と発生する異常に興味を惹かれる作品でした。
ストーリー前半は住宅で起きた超常現象を個別に描いており、その一つ一つの見せ方が上手で、観ていて楽しかったです。妻が壁に叩きつけられるシーンもその準備段階から異様な雰囲気が続いていて怖さがありました。また、死んだはずの少年が帰宅して席についているシーンは死んでいる少年がいるという現実に理解が及ばない周囲の面々の滑稽さを感じました。
ストーリー後半になると、超常現象を解明すべく研究者たちがその住宅に調査に行くのですが、フネス刑事の反応がホラー映画として非常に素晴らしくて、何度も「自分は帰る」と言って住宅を離れようとする姿は感情移入出来て良かったです。
人型の何かは一方からは見えないが他方からだと見えるという仕組みらしく、一応、理屈を研究者が述べるのですが、その理屈はサッパリ分からないです。とにかく怖く見えるのだからそれでヨシ！だと思います。
シンプルに怖い作品でなかなか面白かったと思います。
鑑賞日：2024年3月9日
鑑賞方法：DVD
