【アフリカン・鬱ェスタン】
レンタルで。これ<未体験ゾーンの映画たち2019>物件だったのね。
南アフリカ産ウェスタン、てだけで食指動いたが、みたらばえっれえ退屈。…というか、徹底して暗いのよ。正義が勝てない。ひいひい言ってやっと勝っても、誰からも称賛されず、自滅していくって話。
途中からウンザリして1.5倍速でみたが…終わってみて、いや待てよと。
これ、好意的にとれば、黒人たちの現代(南)アフリカを、白人のための勧善懲悪を描くウェスタンという鋳型に入れてみたら、まったく嵌らなかったっていう実験映画じゃないのか。
そう捉えたら、めっちゃ納得してしまったよ(笑)。本当にそう狙ったのなら、後ろ向きに痛快な映画です。
現実を冷徹に見る作り手が、安易にハッピーエンドなど描けやしない、となってしまう誠実さもよくわかるから、実は本作、いい映画なのかもしれない…と思い直しはしました、が。
いち観客としては楽しみたいわけで。ひたすら愚痴を聞かされても困っちゃうよね。
どうせなら、うちだけじゃなく、お前んちだって同じだろ!と観客に突きつけるクリエイティビティと、器のデカさがほしかったですね。
現代アフリカの表層がわかる、ロケーションは見応えありました。
<2019.10.4記>