Tラモーン

Z Bull ゼット・ブルのTラモーンのレビュー・感想・評価

Z Bull ゼット・ブル(2018年製作の映画)
3.6
最近どうも映画が観られないのでライトな作品を。


軍事大企業アモテック社の経理部で働くデズモンド(ブレントン・スウェイツ)は遅刻が多く怠惰な社員。ある日いつものように遅刻して出社すると社内の様子がおかしい。社員たちは前日に配られたアモテック社開発のエナジードリンク「ゾルト」により凶暴化し、殺し合っていたのだった。デズモンドは片思いの同僚サマンサ(ジェーン・レヴィ)とともに会社からの脱出を試みる。


レッドブルにかけたであろう邦題がなかなかお見事。90分未満で楽しめるライトなスプラッタコメディ。

いかにも「偉大なるアメリカ」って感じの軍事会社アモテック(テキサスの会社ってとこがまた笑える)をサラッと紹介する冒頭がすでに面白い。

"上の階に行くほど人格が低下する"
"ムスリムに地獄を見せる"

ナードな経理部に体育会系ノリの宣伝部。イケイケの営業部にサイコな開発部。カウボーイハットをかぶった社長に差別主義者の重役など、ステレオタイプなアメリカの嫌なところを煮詰めたような地獄の大企業。

兵士たちの戦場での士気を上げるために開発されたエナジードリンクが失敗作だったことから、それを飲んだ社員たちが凶暴化しほぼゾンビ化。
だけど本当にゾンビになったわけじゃないので会社での立ち回りとか上下関係、女同士の嫌な感じなんかはそのまま残っててそれもまた笑える。

CGは安っぽいけどゴア描写も気合い入ってるし、アクションも結構頑張ってる。

主人公は割と印象薄めだけど、ヒロインがちょっとだけエナドリ飲んじゃってて少しおかしくなってるって設定も上手い。

"乳首をちょん切ってピザに乗せてやる!"

同僚のイスラム系のムラト(カラン・ソーニ)もよかったね〜。「戦闘の顔」よかったよ。

90分作品のわりにややテンポの悪さを感じてしまったけど、短時間で楽しめるし、ゾンビモノとは一味違った趣きがあってなかなかの良作でした。


"80才のおばあさんを花瓶で殴った?"
"正当防衛だ!"
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