ぶみ

スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班のぶみのレビュー・感想・評価

3.0
絶対に、捕まえる。

ハン・ジュニ監督、コン・ヒョジン主演による韓国製作のクライム・アクション。
警察庁長官との癒着が疑われる実業家を追うひき逃げ専門捜査班等の姿を描く。
主人公となる捜査員・シヨンをヒョジン、ひき逃げ捜査班の巡査・ミンジェをリュ・ジュンヨル、元F1レーサーの実業家・ジェチョルをチョ・ジョンソクが演じているほか、チョン・ヘジン、ソン・ソック、キム・キボム等が登場。
物語は、長官の圧力により、内部調査課から交通課のひき逃げ捜査班に異動となったシヨンを中心として展開していくが、ひき逃げ事件が長官と実業家との繋がりの鍵を握っているという内容であり、かつ、そこのひき逃げ捜査班の一員である一見さえない雰囲気のミンジェが、なかなかのキレ物であることを筆頭に、それぞれのキャラクターが、かなりクセ強めであるとともに、特に前半において、時折コメディテイストが盛り込まれるのは韓国作品らしいところ。
もう一つの見どころとして、イメージビジュアルにもあるようなカーアクションが挙げられ、特に終盤にあるダッジ・チャレンジャーに似たコンセプトカーを、トヨタ・86が追い回すシーンがハイライトとなっているのだが、全体の尺からすると、そこまでクルマのシーンは多くなく、また、走行中のクルマの周囲を自由自在に動き回るカメラワークは素晴らしい反面、特に俯瞰からのショットの場合、若干CGっぽさが強く、ラジコンのような動きに見えてしまったのは残念だったところ。
原題である『ペンバン』はひき逃げ捜査班の略称であるらしく、そんな省略形があること自体に驚いたとともに、前述のような韓国作品らしい安定した面白さはあるものの、クルマ好きからすると、もう少し尺を短くして、リアルなカーチェイスシーンを増やしても良かったかなと思う一作。

目に見えるものが真実だろ。
ぶみ

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