トノモトショウ

ラヴィ・ド・ボエームのトノモトショウのレビュー・感想・評価

ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)
3.0
プッチーニのオペラは原作を台無しにしていると、カウリスマキが怒りを込めて撮ったのがこの作品。カウリスマキらしい独特なセンスのある映像が広がっているが、プッチーニと比較してどちらが優れているかを判断するのは難しい。ただカウリスマキの方がシンプルな作り方をしているため、その奥に横たわる重厚なテーマが見え隠れし、退廃的で哀愁に満ちた作品になっている。ラストで流れる歌は変な感じがしたが、これが意外にマッチしていて不思議だ。