チと3

アスのチと3のレビュー・感想・評価

アス(2019年製作の映画)
4.0
貧困層と富裕層の格差を
こんな風に表現するなんて…

さすが、ジョーダン・ピール監督と言わざるを得ない作品でした。
ゲットアウトに続き、この作品もただのサイコホラーではなく
社会的な内容を盛り込んであり
だからこそ、なんとも言えない不気味さ怖さを感じたのでしょう。

どの国にもある貧富の格差。
富裕層は貧困層の苦しみを知らずに
快適な生活を送れている。
ただ、貧困層は富裕層を羨み「自分達もいつか」と
苦しみながらも虎視眈々と革命を望んでいるのかも…
これを主人公達と彼らに当てはめると…

主人公達にあって、彼らにないもの
メガネ、いい食事、医療、言語教育など
彼らはそれらを享受できなくても
「私達はアメリカ人だ」と言いました。
私達にも人権があるはずだ!
なぜ私達だけあんな生活なんだ!!
と訴えるかの如く。
これには見終わって気がついたのですが
鑑賞中はクスっとしたこのセリフ
そんなことを考えると急に怖くなったセリフでした。

内容以外のところでは
怖さを演出するためのカメラの撮り方
鏡の使い方、音の使い方、明暗の使い方
どれを取っても巧みでした。
池井戸潤ドラマでよく見るあのアングルを
スクリーンで初めて見た気がしますw


この作品はここ最近のホラーの中では
伝えたいこともハッキリしてる上
キチンとホラーなので、納涼作品として是非とも…
なんて言ったって、ラストがとんでもなく
ゾワゾワしますからね!
鳥肌モンです。
チと3

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