るるびっち

宮本から君へのるるびっちのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
3.2
男のナルシシズムや自己満足を、「それでいいんだ~」と開き直って描いている。
女性に反発を食らいそうだ。
男性である自分にとっても、自分の中の幼い部分を「男はそれでいいんだ~」と開き直って見せられているようで居心地が悪い。

30年前なら、男はそれでいいんだよって言えたのかもしれない。
しかし男の勘違いや無神経さをキモイ・ウザイと世間で叩かれる現在、手放しに良いと思えない。
そもそも既に世間に体質改善されており、「宮本ウザイ、キモイ、お前が死ね」って印象になっている。
「宮本、それが男だ、サイコ~」ってならない。
なる人も居る。まだ楽園に居て、追放されていない人だ。暖かそう。

唯のデブ親父が男性本位主義のイケメンを気取るインド映画を見慣れているせいか、宮本の勘違いは芸が低い。かなり自覚している節がある。
インドのデブ親父に匹敵するくらいウザくキモく行け、中途半端なんじゃ宮本!!
インドなら、高木ブーがキムタクじゃ!!
信長に扮した高木ブーに46万人が殺到じゃ!!・・・インドなら。
それ位の勘違いで生きろ!!(むしろ荒井注か?)

それより漫画編集者の功罪を感じる。
漫画編集者は漫画にとって大事なのはキャラクターであり、ストーリーなんか編集部でも作れる何てぬかす。
ストーリーよりキャラクターの方が上だと、優劣付ける時点で間違っている。
キャラクターとストーリーはコインの表裏だ。
表裏一体でなければならない。
このキャラクターには、このストーリーしか有り得ないが正解じゃい!
キャラクターを変えてもストーリーが成り立つなら、それは駄作だ。
そんなだから、キャラだけ風変わりで話は平凡な作品が増える。
本作も、話の展開自体はありきたり。
彼女が性被害に遭ったら、俺どうする?
って、恋に自信の無い中学生男子の妄想じゃないか?
自分の幼い自意識しか描いていない。
キャラクターの変なリアクションにばかり、力を入れ過ぎ。
漫画編集者が、日本の漫画をこじんまりとさせてしまった。
リアルという言葉で誤魔化しているが、話がしょぼいだけだろう。
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