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宮本から君へのshinefilmのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
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原作を越えるって、これだけ足掻いても無理なんだなぁと思った。けど、凄すぎて笑ってしまう瞬間が幾度もありました。クライマックスシーン(拓馬決闘からのプロポーズ)は原作の衝撃ほど喰らえなかったけど、それ以外の飛鳥山公園や喫茶店のシーンなどは原作以上に胸倉掴まれました。靖子演じる蒼井優さんの文字通り自分自身を曝け出す潔さと迫力には見ちゃいけないものを見てしまった感覚すらありました。そして宮本の枯らしまくった声で、最早何を言ってるの分からないほどの雄叫びと、鼻水米粒涙汗血を垂らしながら、絶対に諦めない屈さない ぶつかり続ける男の行き過ぎた根性論と狂気的な情熱には羨望と同時に恐怖すら感じました。どんどん小さい機械の中に世界を見出して生身の人間との関わりが離れていく時代の中で、感情も肉体もすべて傷つき傷つけてぶつかり合い関わり合う姿に人間の根源的な繋がりを見た気がします。映画館出てDo you remember?永遠リピートしながら新宿の道行く人たちを見つめて人類愛してるモードと許せない奴らは叩きのめすみたいな怒りのモードを両方抱えて帰りました🌹
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