史実をベースに創作された小説の映画化。
富国強兵の国策に従って農村の環境破壊を承知で銅を掘り続けた日立鉱山。
経済第一優先の国策に従い、捨てる先のない廃棄物を出すことを承知で原子力発電に携わり続ける日立製作所。
符合するものがあるのではないだろうか。。。
エンドロールがこの映画のスポンサーは日立製作所一家であることを完全に物語っていた。
会社側からの、金で済まそうとする甘言を頑なに拒み土地の環境を守ろうとする農民が居たからこそ、また会社側にもその意見に耳を傾ける担当者が居たからこそ建設された煙突。それを公害対策を住民と共に成し遂げた会社の美談として纏めようとした作品に思えて仕方なかった。
現在、会社側に国民の声に耳を傾けることの出来る仕掛けはあるのだろうか。
目先の経済のことしか考えていない政府の政策にあぐらをかいて国民の将来に、そして地球に、ダメージを与えることを平気でやり続けるのだとしたら、ましてや日本国民の経済のために、海外にまでそれを売り込み続けるのだとしたら。。。悲しいね。。。