碧

ある町の高い煙突の碧のレビュー・感想・評価

ある町の高い煙突(2019年製作の映画)
4.0
公害についての話というと、被害の悲惨さや、闘う人の不屈の精神がメインになりそうだけど、この映画は、地元と企業が協力して解決を目指した話(実話)。そんなエンドがあってもいいじゃないか、と思って観ることに。

最初の方は展開が雑に思える部分もあって、もっと描写が細やかな方が私の好みではあるけど。

メインの井手麻渡と渡辺大が爽やかで心地よく、テンポは悪くなかったので、130分と長めだけれど、長いとは思わなかった。
和装の似合う井手&洋装の似合う渡辺、というのもナイスキャスティングなんだな。

特に、主役の井手麻渡が、地元の名士の家の子である育ちの良さや、責任感や聡明さなどが上手く出ていて良かった。

日立鉱山の社主役の吉川晃司もかっこよかった。『下町ロケット』のイメージでキャスティングされたのかな?
「汚いことをして儲けたいとは思わない」というようなことを言うのだけど、世の中のお金持ちがみんなこうなら良いのに。
碧