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無垢なる証人のtaiのネタバレレビュー・内容・結末

無垢なる証人(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

熱血弁護士のヤン弁護士は、資産家の雇い主を殺害したとして逮捕されたお手伝いさんの弁護を行う。
目撃者は自閉症のジウ、向の家の殺人を目撃し、裁判の証人となる。

自閉症の事はよく分からないが、見えている世界や、音に対して異様に敏感で些細な音でも聞こえてしまう。我々からすると目眩がしそうな世界で生活している事に驚かされる。

「真実の行方」みたいになってしまうのか不安が過った。怪しくない人ほど怪しいし、一番得する人は誰を考えた時、真実が見えてくる。

ヤン弁護士は父親から誕生日にもらったった手紙に勇気付けられる。
「人生にはいいことばかりあるわけではない、失敗してつらい時も多いだろう、だけど過ぎたことは忘れろ。失敗をしない者などいない、自分自身を愛してこそ他人も愛せる」
そして素晴らしい対応をしたヤン弁護士。
一度は無罪を勝ち取った裁判だが、真実を追及するため、再びジウを証人台へ。

ジウとの会話の中で「あなたはいい人ですか」の問いに、裁判が終わってから「あなたはいい人」と言われた時に、「いい人になれるよう努力する」と答える。
なんと謙虚で素晴らしい大人の会話。
弁護士という職業を失ったけど、人としていい人になった。

ラストシーンが素晴らしくまとめてあって良かった。ジウが窓を開け、雪がちらついて手のひらに落ちるシーンは優しい気持ちになる。
キム・ヒャンギの演技が素晴らしかった。
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