朝田

エクストリーム・ジョブの朝田のレビュー・感想・評価

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)
2.4
五人の落ちこぼれた警官たちの潜入捜査を描く。そのプロットや設定自体はごくごくありふれたもの。しかし、ノンストップでギャグとアクションが詰め込まれる事で、突き抜けたインパクトを残す。繰り出されるアクション自体は非常にハード。舞台は一般的な韓国の都市であるため、生々しさが生まれている。韓国の俳優たちの身体性の高さを感じられる。全編がほとんどコントのような軽いトーンで展開されていくからこそ、そのハードさが際立つ造りになっている。アクションシーン以外にも、テンポの良さを持続させるためのスムースな編集と省略が効いている。特に、主人公であるチャン刑事の主観ショットで、瞼が閉じると同時にテレビの液晶が明るくなるショットに移り変わる一連のシークエンスは、本作の大胆なテンポ感がよく表れている。楽しい作品ではあるが、全編同じようなトーンで進んでいくため後半になるにつれやや単調に感じられる。悪役もギャグを交えた抜けた存在として描かれるのでサスペンスが生まれづらい。もう少し演出にメリハリがあった方が作品としての盛り上がりという意味でも良いように思える。また、全編を通した説明的なセリフの多さは気になった。
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