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ボーダー 二つの世界のyokoのレビュー・感想・評価

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)
4.2
私にとってボーダーで想像するのは境界性人格の話だがそういう意味ではなかった。ポスターのイメージからトリアー、ランティモスのいやーんな感じ系を想定していたが🦐🦌🐰

なぜブサイクメイクかというと動物、人間界の外の住人という記号。なのでモザイクはいらないと評価が多いのはそういうところ。

彼女は恥、罪悪感、怒りの感情を感じ取れる。それを利用して税関職員をしている。そして私たちは画面から彼女の出す恥、罪悪感、怒りを感じ取れることができる。彼女の恥の、罪悪感を抱えた、怒りの日々の人生を。

抽象的な話かと思いきや片割れが同じようなビジュアルで出てくるのでわりかしわかりやすい。

男女、マジョリティマイノリティ、人間動物、LGBTその境界線、異常ではなく違うだけ。君は完璧さと片割れがいう。だがその人がそれぞれ持つ嗜好を明確に個性ではないと断罪しているのが小児性愛。

人それぞれ違っていい!でも小児性愛だけはだめ。これがメッセージ。

俺たち人間じゃないから!と諭されつつ人間の理性で立ち向かうティーナ。同じように虐げられたトロルの2人しかしここでも境界線が引かれる。復讐のため邪悪に染まるもの、復讐心を持ちつつも理性で邪悪を抑えるもの。
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