シリアにて反政府をかかげるイスラム原理主義団体に属する父と息子たちを追ったドキュメンタリー。監督はシリア出身ベルリン在住で、アルカイダの支持者として家族の撮影を許可されたとか。
子供たちは父親の主義に影響されている。戦争地帯にいる子供たちの遊びは、時に地雷作り&それを探す地雷ごっこの如くなどなかなかのインパクトだが、それでも初めのうちはあどけない。
ところが、父に起こった事件…いやドキュメンタリー撮影の最中にこんなこと起こるんだ…という驚きの出来事もあり、子供たちが変化していく。決して強そうに見えない兄のオサマからあどけなさが消え、少年兵となるべく訓練を受ける姿は何とも哀しい。実弾を耳元にぶち込まれても動じないメンタルを鍛える訓練とか相当怖いだろう。
どんな困難も神の思し召しと思える信仰心に感心する。あと女性を被写体にすることに制限があるにしろ、女性の影がここまで見えない映画もなかなかないよな。
