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よこがおのpersimmon1aのレビュー・感想・評価

よこがお(2019年製作の映画)
4.2
「淵に立つ」がすごく好きだったので、これは見ねば!と思っていたら試写会にお招きいただきありがたかった。

映し出されるのは、地方都市(流山)の住宅街、近所の公園、いくつかの家の中がほとんどで、音響もなく(だからこそ最後のクラクションの響きと疾走する車の音のインパクトがハンパない!) いい意味で映画と思えないような、リアルタイムでどこかからこの一抹を見ているような感覚でした。

決して目鼻立ちが大きく整っていて、といったような典型的女優顔の美人ではないけれど、筒井真理子さんが美しくて目が離せない。なんですかね、あのなさそうでいて匂い立ってくるような中年女性独特の色気。ヌードシーンも60前とはにわかには信じがたい!

自分が心許して分かり合えてると思ってるからこそ話した自分の自嘲話でも、相手との関係性が変われば一転して曲解される、曲解されうる、という事実が怖かった。

話の展開的には、基子の市子への一方的な想いのゆがみから2人の関係性の亀裂が始まるのだが、敢えてここに同性愛的要素を入れた意味はどこにあるかしばし分からず考えたが、パラで進む復讐寝取り劇の虚しさというか、自己満感を際立たせてるのか、などなど逡巡中。
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